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第56回 箸蔵寺の「深沙大将」

田中ひろみの今月の仏像2022.06.16

 
徳島県三好市の山の上の四国別格二十霊場第15番札所「箸蔵寺」。この「箸蔵寺」の本殿に、歴代の住職でさえもお姿を見たことはないという秘仏の金毘羅大権現が祀られており、脇侍として左右におられるのが深沙大将と不動明王。深沙大将は、「西遊記」で有名な三蔵法師こと玄奘三蔵が、天竺(インド)に経典を求める旅の途中に砂漠で倒れようとした時に、砂の中から巨大な姿で現われて助けたとされ、「西遊記」の河童の沙悟浄のモデルになったともいわれている。日本では「川の神様」として各地で祀られている。深沙大将は絵では描かれるが、像として彫られることは少ないのでとても珍しい。

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