
東京都調布市にある天台宗の古刹の「深大寺」。「深大寺そば」「深大寺だるま市」「縁結び」「厄除け」などで有名。その深大寺には秘仏の坐像で、約2mもある日本最大の肖像彫刻の「元三大師像」が祀られている。元三大師は、平安時代の天台宗のお坊さんで、比叡山延暦寺の中興の祖とされる。また、おみくじの開祖ともされている。元三大師の名前は、1月3日(元三)に亡くなったことに由来している。疫病が流行った時、鬼の姿になり疫病髪神を追い払ったとされ、このお像も怖い顔をされている。手には、独鈷杵と数珠を持つ。江戸時代以来となる本格修理が、美術院国宝修理所にて3年かけて行われた。その「令和の大修理」の完了を記念し、本来は50年に1度のご開帳のところ臨時に「特別大開帳」が、令和7年4月26日から6月2日までおこなわれる。
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