岐阜県関市の日龍峯寺(にちりゅうぶじ)は、5世紀前半に創建された岐阜県の最古の寺とされる。本堂が京都の清水寺本堂に似た舞台造り(懸崖造)でなので、「美濃清水」とも呼ばれることもある立派なお寺。御本尊は秘仏の千手観音。日龍峯寺には、2体が背中合わせになっている「両面宿儺(りょうめんすくな)」が祀られている。秘仏でお厨子の中に安置されており、毎年11月の第3日曜日のみ御開帳される。両面宿儺は仁徳天皇の時代に現れた豪族とされ、姿は、体一つに前後に顔を持つという不思議な姿をしているという。このお像も2体が背中あわせに合わさったような不思議な姿をしている。前と後ろはほぼ同じお姿で、前後で手が4本、顔が2面。髪の毛は逆立ち、肌は色白で眉根をよせた怒ったお顔で、全体的にカラフルに塗られている。